June 06, 2006
久々に紙に絵を描いた
急に絵を描きたくなった。ひさしぶりに紙に描いた。
Ａ４、４枚。あっというまに４時間過ぎた。
むかしむかし自分が生み出した奴ら……
何年かぶりに出逢ったけど、それぞれの人生を過ごしていたんだね。ちゃんと大人の顔になっていたよ。
元気そうでなにより。嬉しいもんだね。
二十歳ぐらいまでアホみたいに絵を描いていた。
休みの日は食事もろくにとらないで絵を描いた。
みんな寝静まってから描き出して、知らないうちに夜が明けてた。
半分はギターを弾いて、半分は絵を描いていた。他に何もしてない時期もあったな。
絵はいわゆる『マンガ』みたいなやつ。
自分なりのキャラクターをつくって、なんとなくストーリーをつくって、それに沿って描く。
別にマンガを描くわけではないが（昔は描いてたけどめんどくさくなった）、そのときどきの表情なんかをどんどん描きなぐっていった。
ストーリーも面白いものでもドラマチックでもなんでもなく、モラトリアムな日常。キャラクターの人生を借りて自分なりの“哲学”を確認してたような気がする。
しかし自分で生み出したキャラクターなのに、そいつが勝手にモノを言うような感覚がして、それで勝手に筆が動くような感じ。
中でも特に思い入れの強い奴がいて、現実の自分と、次元の違うどこかでの彼の生活の両方を見ているような、二重人格とはちょっと違う変な感覚を持っていた時期があった。
そいつはすごくバカバカしい奴で、何か極めるでもなく、根無し草なんだけど、うまく言えないけど、なんだか一貫した美意識があった。Ａ型だけに他人に対してはきっちりしてるし、義理堅い。ダメ具合も凄くカッコイイやつでね。こういうやつになりたいってずっと思ってた。でも無理だろうな、と思ってたから象徴として自分の憧れを投影した虚像を生み出したのかもしれないけどね。
でも私が二十歳ぐらいの時に二人分の脳みそみたいな感覚がなくなってしまった。知らない間に声がきこえなくなっちゃった。
というか、まったく一緒じゃないけど、自分が『彼』になってしまった。彼が憧れじゃなくて、自分の現実になってしまった。人格が統合しちゃったみたいなもんなのかな。（「２４人のビリー・ミリガン」みたいだけど？！）
よく言えば『憧れの自分』に近付いたのだけど、ロクな人間じゃないからあまりいい事ではないような…。（笑）
でも時々思い出す。まったく別の世界のどこかで生活しているみたい。
その後の彼は、十代はやたら渾沌としてたけど、二十歳ぐらいから今日は今日、明日は明日という生き方をしてるみたいよ。今はたぶんカフェだかバーだか飲み屋だかで働いてるんじゃないかね。三十路になったのかな？
他のみんなも元気にやってるみたい。いいことだ！
……と、かなり妄想の酷いひとみたいなこと書いたけど、みんな忘れちゃってると思うけど３歳ぐらいの時に“見えないお友達”がいたはず。でもやっぱり知らない間に居なくなってしまってそんな事は忘れてしまう。でも思い出せば、ずっと近くのような遠いようなところに居ると思うよ。なんか、そういう感じ。
とにかく、彼等の近況が知りたくなって、ペンを持った。
そしたらちゃーんと近況報告してくれたよ。嬉しいね。
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