October 06, 2005
Ｍ−１の季節だねぇ。
最近のお笑いはヌルイ。…と思ってたここ数年。
退屈な芸人ばかりが目につく。
そもそも、テレビの場合は番組の制作側にも問題があるみたいだけど、面白さよりも人気先行の粗雑なお笑いなどは見たくもない。
そこにきてＭ−１は若手芸人の本気な部分を感じられていいね。これはそもそもテレビ用ではないから、ネタ１本に芸人としてのプライド全てをかけてるのが伝わるからいいですね。
何せ、審査員がまた凄いもの。お笑いに関して作為的な部分も妥協もない面子でしょう。小手先のアイドル芸人じゃ勝ち抜けないね。
実は、部屋にテレビがないから毎年ちゃんとはみてないんだけど、Ｍ−１とその後のＲ−１も含めて、今年は楽しみだよ。
なにせ、久々にお笑い熱に火がついたからさ。
Ｍ−１グランプリ２００５
Ｒ−１グランプリ
夢路いとし・喜味こいしの、こいし師匠が
「最近の若手はすぐに言葉が乱れる。展開が早すぎて笑う“間”がない」
とおっしゃっていたことがあった。確かに、インテリ芸人が増えた所為なのか、先人の智慧もあってか、ネタの構成力はなかなかのモノだと思う。いきなり安心して見られる芸人が多くいる。しかし、斬新さに走り過ぎて笑いどころがわからない芸人も多い。
ハイヒールの漫才は物凄い早口だし、テンポが早い。けどちゃんと笑いどころがわかる。
そう、展開が早いのと、テンポが早いのは違うのだ。
そういえば、ダウンタウンが出てきた頃、浜ちゃんの芸風は諸先輩方からは評判が悪かった。言葉が汚い、すぐにどつく、暴力的。曾ての漫才のスタイルにはなかった芸風だった。ＮＳＣ（吉本興業の養成所）の第１期卒業生として、初めての『師匠のいない漫才師』＝ノーブランドだったから「教育されてない」と増々酷評されたのだ。
しかし、その中にあって島田紳助はすでにその才能を見い出していたという。（その才能は紳助・竜介に引退を考えさせた…千代の富士における貴花田（貴乃花）のような…程だったという）
その後、品がない、礼儀知らず…と散々言われながらも、数々の賞を獲得。徐々に新しい漫才のスタイルと認められ、人気をはくした。
そして、今に至る。
ダウンタウンの笑いは、曾て「斬新」と言われていたが、今では定着している。しかしやはり絶対無二であろう。
そこに於いて、敢えて『斬新』路線を狙う若手芸人は後を立たないが、結局根付かずに終る。実験的で挑戦的な試みは評価されるべきだが、笑いにとって、本来一番大切にしなければならない“聴き手の間”を無視してる傾向は否めない。脚本上でのネタ自体の面白さ、それを引き立てるテンポの良さ。芝居ならそこまでで良いのかもしれないが、しかしお笑いにはお客さんとの“間合い”のコール＆レスポンスがあると思う。状況で「笑ってもらう」のではなく、ネタで「笑わせる」のが芸人ではないか、と思うのである。
瞬発力はあるのだが、持久力がない、というか、１回目は面白いけどまた同じネタを何度も見たいと思う若手芸人はあまりいない。舞台に立つ場数の問題なのかもしれないけど、漫才でもコントでももっと丁寧で、新鮮な芸を見たいもんだ。
あ、Ｒ−１ではハローさんは今年もでるのかな。
練れたアンケートネタは安定して面白い。鈍く効く感じは好きね。
漫談はあまり面白くなかった。マニアックさが微妙だったなぁ。
バッファロー吾郎ぐらい狭いのも凄いけど。
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